少人数による効果は大きい。
環境人間学部には、基礎ゼミナール(1年前期)、環境人間学ゼミナール(1年後期)、専門ゼミナール(3年)、卒業研究(4年)という4つのゼミナール形式の学びの場があります。1年次の二つのゼミは15人程度、そして、3、4年次のゼミは1学年5人程度で、2年間メンバーが変わりません。
このような少人数だからこそ、教員と学生、学生と学生の距離が近く、人間的な関係を築くことができ、さらに、学生一人ひとりの割り当てる時間をしっかり確保することができます。このことが質の高い学びにつながっています。
卒業研究による探求力の育成
このような少人数の中で挑戦するのが4年次の卒業研究です。これは自ら設定したテーマについて深く探求していく大学での学びの集大成です。指導教員による手厚い指導の中で、本物の探究力を身につけていきます。
卒業研究の内容や進め方は専門によって異なりますが、おおよそ以下の4つのステップで進めていきます。
多くの文献を収集し、熟読し、ゼミの中で議論することを通して、専門知識を身につけます。また、演習?実習を繰り返す中で、専門的なスキル?テクニックを身につけていきます。指導教員は文献のみつけ方、読み方、専門スキルについて丁寧に教えます。
知識を深める中で自分の中に生じた興味や関心に基づいてさらに情報収集し、自分が取り組む研究テーマを決めます。教員はディスカッションを通して、学生の興味を引き出したり、評価したり、あるいはテーマの絞り方を指導したりしていきます。
研究テーマに基づいて、調査や実験の計画をたて、インタビュー調査、野外調査、研究室実験などを実施し、データを分析することで仮説を検証し、新たな論点をみつけていきます。指導教員は調査に同行したり、実験をサポートしたり、データの読み方のコツを伝授したりします。
研究結果を卒業論文や卒業制作という形でしっかりとまとめます。論理的な文章表現や分かりやすい図解にもこだわります。そして、何度も発表練習を繰り返し、最後に研究発表会で聴衆の前でプレゼンテーションを行います。指導教員は文章の添削やスライドづくりやプレゼンの仕方についてアドバイスを行います。